戦時中の隠匿物資をめぐって発生する連続殺人事件。フトした事から事件にまきこまれた青年が、財界、政界にチラつく疑惑に身を危険にさらしながら、その真相をギリギリまで追求する。
人間の本能にひそむ魔性が、時には人間性をも破壊し破滅の道をたどらせる。この映画は、女と男の間に、醜くもつれ合うギリギリのドラマを追求し、セックスの皮を剥いだ異色作である。
「二匹の牝犬」でヒットを放った渡辺祐介監督が、小川真由美、緑魔子のコンビを再び起用して、売春婦あがりの女を中心に女の欲望の物凄さ、病的な同性愛、女と男の関係を極限まで追いあげた欲望のドラマ。