直木賞作家・有馬頼義の短編小説「現行犯」を映画化。罪無き一市民が、ただ一つの秘密のために殺人の嫌疑を受け、自ら墓穴を掘って滅びゆく異常な物語の中に、現代を支配する恐怖の心理を描き出した異色作。
大正二年に死んだ歌人伊藤左千夫が明治三十九年に発表した小説「野菊の墓」を木下恵介が脚色し自ら監督、楠田浩之が撮影を担当。主な出演者は有田紀子、田中晋二、笠智衆、杉村春子、田村高廣、山本和子、小林トシ・・・
大東京の一角にある無法街と呼ばれる暗黒地帯では、正義に燃える若き弁護士の活躍を中心に、冷血な殺人鬼、悪辣なボス、純情な乙女、宿命の妖婦など多彩な人物が殺人事件の陰でうごめいていた。
凄まじい迫・・・