汚職が横行する腐れきった幕府政治を利用して天下を狙おうとする怪人物に、遊び好きながら正義の心を持つ旗本と、その旗本に瓜二つの熱血漢の奉行所与力が力を合わせて挑戦する、スリルと剣劇が盛りだくさんの痛快・・・
シリーズ第29話。昔の抜荷仲間がそれぞれ豪商となりながら、財力への執着から怖るべき殺人を引き起し、珊瑚輝く豪華な屋敷に、退屈男の諸羽流青眼崩しが一刀両断するという物語。
男が十年間抱き続けた恋心は、陽光きらめく祭りに、火を呼び、血の嵐を呼んで、遂に男を死に追いやる。港祭りに集まった人々の哀歓を背景に、七夕の彦星・織姫の哀恋に似た宿命的な恋を情感豊に描いた時代抒情詩。
「天一坊は真実、将軍の御落胤だった」馴染み深い伊賀之亮、天一坊の物語に意表をつく解釈を加えて、軍師伊賀之亮の底知れぬ人間的度量、若き天一坊が真実の父を求めた故の悲劇を重厚な筆緻で綴る。
茶道”石州流”の創始者として名高い松平不昧公。その遊興三昧に明け暮れていた青年時代、家督を継いで危機に陥った藩政を大改革で巣食うという苦難時代を通して、豊かな人間味を千恵蔵の至芸で見せる。
時代劇の名物シリーズ、片岡千恵蔵主演のいれずみ判官・遠山の金さんシリーズ第9作。今回は、春の陽気に浮かれて江戸を後に、金さんのユーモアたっぷりな気まぐれ道中を皮切りに、世直し党と呼ばれる不逞浪人の不・・・
ふとした運命から三年の海賊生活を送り、三人の仲間と漂流した黒潮太郎が、不屈の闘志で生き抜いて、三つの遺志と自分の復讐に大江戸を舞台に荒れ狂う雄壮痛快な時代劇。
里見浩太朗が華やかな神田祭りを背景に、腕と意気地で大暴れする痛快任侠篇。真山青果の原作「荒川の佐吉」から、愛し愛されながらも二途の道を歩まねばならぬ切ないやくざの恋や盲目の児を絆に結ばれる激しい愛の・・・