おなじみ一丁目一番地の明朗な笑いの中にポッツリ取り残された大坪老人の心を慰めようと町内こぞってテンヤワンヤの大騒動。楽しく微笑ましい人情絵巻。
舞台は東京の山の手、私鉄沿線に発達した住宅地。そこに居住するサラリーマンや付近の商店街の人々の日常の機微を明朗な笑いの中で描く心温まる健全娯楽作品。
錦之助が浅間の暴れん坊、伊太郎に扮し、土地の悪ボスを次々とぶった斬ったり、巡礼親娘を持前の侠気で救ったり、仁義と喧嘩の世界を威勢のいい啖呵で渡り歩く痛快無類の三尺もの。
大東映の発展を感謝記念して製作した東映ならではの日本映画最高の豪華作品。オールスター百五十名を動員した「桜花の巻」「菊花の巻」。堂々三時間半の空前絶後の正月映画決定版。