いよいよ事件は本格的興味を盛り上げる。悪計に謀られ、惨敗を再度喫して尚も雪辱せんとする若き公卿姉弟をめぐり、二管の名笛が宿敵の糸をひいての興趣あふれる風雲多彩の時代劇。
その昔御室の竹藪から切り出され、不思議にも相慕って音を生ずる月笛日笛の二管の名笛、神秘的な伝説と、戦国時代の波乱が綾どる数々の事件を背景に少年ファンを魅了する娯楽時代劇。
善と悪の葛藤が織りなし、遂に月笛日笛の二管を携える公卿兄弟が見事、善に打ちかって悪人を討ち果たし、競い馬の雪辱をなしとげるまでを数奇を極めて描く興奮の完結篇。
原作は山田風太郎の「忍者月影抄」。忍者の非情な世界を通して、八代将軍継承をめぐる幕府と尾張家の確執を発端とする伊賀、甲賀両組の凄愴きわまりない死闘を描く。
赤城を逃れた国定忠治が流転の信州路で、二足草斡鞋の不良親分山形屋藤造をこらしめる御存知旅日記の一篇。構成比佐、監督松田、撮影川崎のトリオは興行価値絶対の作品。
高田浩吉の東映第一回主演作。椿の花を片手に颯爽と登場する椿平九郎が痛快無類の大活躍を見せ、江戸の豪商伊丹屋乗っ取りの策謀を絶って悪ボスを倒すという波乱痛快のストーリーが展開する、痛快娯楽篇。